プロフィール⑨
【第9話】「あと少し」を埋めるために
やぶれかぶれ!言葉は違えど、それこそ「ヤケクソ」の状態でした。
ここまで勉強してこなかった分が受験生になってこんなにも重石となるとは・・・・。そう後悔することも多かったですが、そんなことを考えている時間すら惜しい状況でした。
「理科は苦手なんだ!」と割り切ってからは勉強に一層の拍車がかかりました。なぜなら勉強の進まない理科を見限ったからです(笑)
元々文系だったのでしょう。国語・社会は黙々と勉強が捗りました。入試が近くなってくると、学校で友達と話す内容も入試に関連するものがほとんどになりました。
「どこ受けるつもり?」とか「家でどれくらい勉強してる?」とか。ただ、通っていた塾ではそのストレスが上手く発散できていました。
ライバルのAとBは、相変わらずのテンションで入試のプレッシャーを微塵も感じさせませんでした(笑)
「こいつら、ホントに受験するんか・・・(笑)」
そう思ったこともありましたが、勉強はしっかりとしているようでした。それを感じたのが模試の結果。塾で何度か受けた模試では入塾当初よりは随分と学力が上がっていました。
夏を超えるまでは苦しい成績でしたが、冬が近づいたときには合格圏に近い程まで上がっていました。
「もう少し伸びしたら、合格できるかもしれません」
塾での3者面談で塾長がそう言っていたのを覚えています。
時期は12月。入試まで残り3か月を切ったところでした――。ライバルのAとBとはほんの少しの差を許すぐらい。
0%からここまで来たんだから
「気合いで合格するしかない!」
そう思ってさらに勉強量を増やすのでした。
「あと少し」、「もう少し」
この言葉を埋めるために何が必要なのか・・・?それを3か月で見つける旅が始まりました。入試までは残り3か月!ド底辺から進学校へ!
本当に合格を掴み取れるのか!?
次回は第10話となります。